君のまばたき


瞬きが切り取る世界の美しさ 身の程知らずの恋をした夏

こんな表情見られるのなら失敗もいいと思えた 雨の東京

太陽を見たあとみたい。帰り道、瞬きのたびに笑顔が浮かぶ

蝶々が翅をやすめる姿が浮かぶ 視界の隅の君のまばたき

笑み零す君の吐息は懐かしい大切なひとの声に似ている

透明になって君を見ていたい 痛む胸があるのにないんだ

「じゃあ、また」と、階段の下でひらり舞う いつか君の手を懐かしむ

夏虫が火に飛び込む様に目の前の夏の終わりを待つのが怖い

身勝手な夢の記憶が邪魔をする 想像力をあたしは憎む

夜通しのイントロクイズ、15369(いちごみるく) 霧散に向かううつくしき日々



2008/02/28
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